前の記事 (正直に「わからなかった」と言えない その1)の続き。
ガチガチの
「恥かきたくない人間」
だった私は、理解できてなくてもわかったフリをしてごまかしてやり過ごしていた。
そんな私が、
わからないものはわからないと言って良いんだ (゜゜)
という考えにがらりと変わった出来事がひとつある。
わからないから、わからないと言う
私の会社は外資系だから海外のクライアントとやり取りすることもよくある。
当然彼らと会議をするときは英語を使用することになる。
これは今から半年くらい前に参加したある電話会議での話。
こちらは英語ペラペラ2人+私1人で向こうはネイティブ2人+日本人2人だった。
ただ向こうのネイティブは会議ではほとんど喋らない。
基本は日本人2人と話を進めて、要所要所でこのネイティブが入ってくる感じだった。
向こうの日本人も当然会議では英語を使うんだけど、上級レベルってほどではない。
でもきちんと会議は進められるレベル。
その日、私はまぁいつも通り一言も発さぬまま幽霊参加をして、ただ内容を聞いていた(悲)。
で、ある項目でうちの同僚(ネイティブ)がペラペラ~っと内容について詳しく説明をしたんだ。
スピードも結構早めな典型的なアメリカ英語。
同僚の説明が終わったあと、数秒くらいビミョーな間があって日本人のうち1人が少し申し訳なさそうな声でこう言った。
「Sorry, I didn't understand your explanations well. Could you repeat that again, please? (すみません、説明がよく理解できませんでした。もう一度言っていただけますか?)」
そして同僚が続ける。
「Sure!」と言ってよりわかりやすい例をあげなから先ほどよりもゆっくり目にハキハキと説明をする。
そうしたら理解してくれたみたいで、相手側は「Thank you. I understand.」と言ってその項目についての話は終わった。
会議はそのまま進んでいったんだけど、私はただ一人、なんというか感動していた( ゚Д゚)
「わかりません」って言っていいんだ
この出来事に遭遇しなかったら、私は今もまだ昔のままだったと思う。
相手が「わからなかった」と言い、言われたほうはわかりやすくもう一度言い直す。
こんな簡単なことだったんだ。
「わかりませんでした」って言ってもいいんだ・・・!
胸の中にあったモヤモヤが、霧が晴れるようにすーっと消えていくような感じがした。
大げさではなく、本当に。
ほぼ帰国子女 or ネイティブというレベル高い同僚に囲まれながら、英語ができるのが当たり前の職場。
ましてや会議と言う場で「わからなかった。もう一回言ってくれませんか。」なんて絶対にダメだと思い込んでた。
そんなこと死んでも言えない、と勝手に思ってた。
そんな恥は絶対にかきたくないし、理解できない自分のせいで進行が止まるなんて私には切腹ものだとさえ思ってたw
あぁ、違うんだ。
わからないならわからないって言っていいんだ。
実際にその場面をみてようやくようやくようやくわかった。
多分、これって感動するとかそんなレベルの話じゃなくて至極当然のことなんだろう。
理解出来てなきゃ仕事進められないもんね。
一体なんで私はそのことがわかるのにこんなに時間がかかってしまったんだろう。
「恥」とか考えてる自分が恥ずかしい。
そして考えが変わる
ちなみにその同僚が最初に説明をした時、私は内容を理解していた。
まぁ私は同じ部屋にいたから電話会議でよくある聞こえづらさも無かったしその人のスピードには慣れてたから。
そして気づいたよ。
自分が理解できてることでも、それを理解できなかった人がいる。
そしてその人がもう一度説明してくださいとお願いする。
これに対して私は何にも思っていない。(何も思っていないどころか感動している。)
わからなかった、と言った人に対して
「英語力不足だから理解できないんだ」
「こんなスピードにもついてこれないのか(やれやれ)」
といった上から目線な思いは一切合切無い。
きっと他の人もそうなんだよね。
私が勝手に↑みたいに思われるに違いないって決めつけて、みんなの前で「わからない」って言うのを死ぬほど嫌がってたんだ。
わからないなんてあたりめぇだ。母国語じゃないんだから( ゚Д゚)
・・・と強気になれたのもこの出来事があったから。
私の同僚も相手側の日本人もこの会議のこの場面のことなんてとっくに忘れてると思う。
ただ私にとっては、これはもう私の英語人生に大きな影響を与えた重要な経験だった。
相手側の日本人さんに、どうもありがとうと伝えたい。伝えないけど(笑)。
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